竹のカトラリー作りの一日
町田ツーリストギャラリーから「粉炭」商品と竹のカトラリーの納品依頼がありました。粉炭の手持ち在庫はあるので、後はカトラリーが用意出来るかどうかです。左膝が痛い上に曲げた姿勢がとれず、カトラリーの納品は延ばしてもらうことも一瞬考えましたが、カトラリー作りは立って鉋を描けるかスツールに座っての作業と、膝を曲げる動作は全く無いので製作可能と判断。作業部屋に籠って6種類のカトラリーを作り開始しました。
作業は確かに左膝を曲げる姿勢をとることはないのですが、どう言う訳か長時間左膝を使っていないと痛みが蓄積されるらしく、時々スツールから立ち上がって膝を軽く曲げ伸ばしすると楽になるのが分かりました。
順調にカトラリー作りが進み、最後の塩さじ(小)の製作に掛かりました。これも問題無いと思ていると小さい塩さじは握っていた手から外れて床に落ちてしまいました。しゃがんで拾えばいいだけなんですが、その姿勢は非常に痛そうです。ラジオ体操の片脚は伸ばしたままでもう一方の脚を曲げる姿勢になれば拾えそうですが、片脚だけで立ち上がれることが出来ないと感じ、この案は断念。
作業台の上に作り終わった菜箸があることに気付きました。この竹製の菜箸は細かいものも掴めるのが売りの商品です。
スツールに座ったまま菜箸を使って落ちている作り掛けの塩さじを拾い上げて、落としては拾い上げて塩さじ作りを続け、丸一日をかけて6種類12セットを作り終えた日となりました
また、菜箸に「台所で床に落とした塩さじを膝を曲げずに拾い上げることが出来る」新たな効用を見つけた日にもなりました
箸作りの治具
雨の日は暇つぶしが苦労するようになって来た、という実感があります。テレビドラマや読書をし続ける知的な気力が乏しくなって来たためだと思います。
今日は雨。午後4時に銀行に行くのでそれまで何をするか。考えているとツーリストギャラリーから竹のカトラリーの納品依頼がありました。自宅作業部屋にあるカトラリー作り材料と道具一式が入っている箱を開けると、残念ながら各カトラリー作りの元となる孟宗竹を糸鋸で型取りした竹材が有りません。カトラリー作りを始めた頃は自宅に電動糸鋸を持っていたのですが、横浜木遊びに行けば使えるので廃棄してしまっています。
万事休すと言うところですが、糸鋸の型取り工程を経ないで作ることが出来るカトラリーが1つだけあります。それは最近販売を始めた菜箸。自宅作業部屋に置いてある孟宗竹と道具だけで作り上げることができます。工程は、
孟宗竹を菜箸長に輪切りする (鋸)
輪切りを菜箸幅の角材に割く (竹細工用の鉈)
角材から箸状の細長い四角錐を削り出す (鉋と四角の溝の治具)
四角錐を面取りする (鉋と三角の溝の治具)
*オプション: 紐を通す穴を開ける (充電式ドリルドライバー)
(左: 四角の溝の治具、右: 三角の溝の面取り用の治具)
竹のバターナイフの名称変更とサイズ変更
町田ツーリストギャラリーから竹のカトラリー商品の納品依頼がありました。新商品の菜箸もそこそこ売れているようで、ちょっとホッとしました。塩さじは未だあるとのことで今日は塩さじ以外の5種類の竹製カトラリーを自宅作業部屋で作ります。
その内の一つの「竹のバターナイフ」、これもそこそこ買って頂いているのですが、どう使われているか疑問に思っていました。何故ならば、我が家ではバターにはステンレス製の小さなスプーンを使っていて、自作の竹のバターナイフを使っていないからで、竹のバターナイフはもっぱらマーガリンに使っています。
竹のバターナイフは固まったバターを取り分けるには幾らか非力でバターの塊に刺さりにくいところがあります。一方でマーガリンに対してはその問題が無く、しかも容器の中に入れっぱなしができます。竹製は金属製に対し圧倒的に軽いので、容器内のマーガリンが無くなってもナイフの重さで容器がひっくり返ることが有りません。
今の竹のナイフは金属製のナイフと同等の長さで作って来ましたが、マーガリン用と割り切ると(容器に入れっぱなし)、この柄の長さが少し邪魔で、短くしても機能的問題は無く、短くすることで冷蔵庫内での収納性が向上します。
ということで竹のバターナイフは「竹のマーガリンナイフ」と名称変更して、柄を1cmほど短いサイズに変更することになりました
(マーガリンの容器に並ぶ新旧の竹のナイフ。上が柄の短いマーガリンナイフ。)
年末の縁巻き用ヒネ作りで帳尻合わせ
一昨日は横浜木遊びでキリのいいところまで作業して今年の木工遊びを締めました。昨日は小野路城山農場でヤーコンと里芋を収穫、それぞれをきんぴらと煮っ転がしに調理して今年の野菜栽培遊びを締めくくりました。
そして今日、大晦日前の一日は、今年最も低調な活動だった篠竹カゴ作りに集中して、年間の帳尻合わせをしようという気になりました。(低調だった理由は、一重に老齢化問題で、左肩と左腰が痛く畳に座れず、篠竹講習会に参加出来なかったことと、前歯の差し歯がすぐ取れてしまうようになり、ヒネを薄く割いて行く時に歯で挟む動作が出来ず、ヒネを安定的な厚みに割くことができなくなったことにあります。)
自宅作業部屋に4メートルくらいの長さはある、ヒネ作りには申し分の無い篠竹を10本程運び込んで、目指すは篠竹カゴ作りの肝となる縁巻き用の長くて柔らかくて幅広のヒネ。痛み止めの湿布を肩と腰に張って、スツールに座って、篠竹に一礼。
6時間の作業の末に何とか4メートル超で幅広の縁巻き用のヒネが出来上がり、今年最後の帳尻合わせの篠竹細工を終えました
(作業台の上にはヒネ作りに使う剪定鋏とめかい包丁、彫刻刀の丸刀大小2本。)
篠竹細工のシーズンイン
一昨日小野路城山農場にヤーコンを掘りに行った時に、里山フットパス沿いに生えている一年ものの篠竹を数本採集して来ました。
今日は病気治療中の炭焼研究会Mさんのところに一昨日掘った今年最初のヤーコンを届けた後は、一昨日採って来た篠竹を自宅作業部屋に持ち込んで、この篠竹が篠竹カゴ作りに使用するヒネに加工できるかやってみます。篠竹細工には一年物(新子)を使うことが一般的ですが、秋の頃の新子は節のところで折れやすく、4m程の縁巻き用のヒネを作ろうとすると歩留まりは限りなく0です。そこで小野路里山に行くときには篠竹をサンプルとして採って来て、節で折れない程にしっかりして来ているかを時々チェックしています。
作業部屋がパネルヒーターであったまった頃を見計らってヒネ作りを開始。先ずは4m程の長い篠竹の頭にめかい包丁を当て2つに割いて行きます。それを更に2つに割きます。5本採って来た篠竹全てが、途中節で折れること無く4つ(丸の4等分)に割くことが出来ました。篠竹新子がヒネ作りに使えそうです。
今日から2024年に掛けての篠竹細工シーズンインです
(4つに割いた篠竹の肉部分を丸鑿でさらった後、めかい包丁を立てて肉をこそげ落とす。)
竹のカトラリーの製作のつまずき
昨日横浜木遊びでの作業中、町田ツーリストギャラリーから電話があり、いつもの竹炭(袋入り)商品と竹炭ポーチそれに竹ヘラの納品依頼がありました。即座に、竹炭は自宅にまだいくらか前期生産の最後のロットの一部が残っており商品は直ぐに作れること、竹ヘラも前回まとめて作ったものの残りが5本あることを思い出し「了解しました。」と即答しました。
ところが電話はそれでは終わらず、「塩さじとバターナイフ、それに味噌ベラも無い」との追加の依頼が付いていました。
今日は作業台に竹のカトラリー作りの道具を並べて、カトラリー作りを始めます。注文のあったバターナイフと味噌ベラは切り出しナイフだけで作るので、刃物さえ切れれば作るのは簡単なんですが、2本作ったところで刃物が切れなくなり作業は中断。味噌ベラも同様で断念。
塩サジ作りに移って、型に切り抜いたもの10本ほどの窪み部分を丸鑿で先ずは荒くさらいます。この工程が終わり、仕上げ用の丸鑿に道具を替えて窪みをきれいに仕上げ始めましたが、この鑿がまた切れません。
日頃の道具の管理を怠った結果の現れた一日となりました
(カンナだけは先月研いだものがあったので、まだ商品登録出来ていない菜箸だけは製作が進む。)
自宅での菜箸作り
昨日今度は竹ヘラと竹炭ポーチの納品依頼の電話があり、今日は急遽その納入品の準備に当てることにします。
竹のカトラリー作りは10数年前に、塩の瓶の中に入れる小さなさじ(塩さじと命名)を自宅で作ったことから始まりました。塩さじは実用性が高く好評なんですが兎に角作るのが大変で、最近は電動器具を使うと簡単にできる竹ヘラがカトラリー作りの中心となり、今回も横浜木遊びにちょっと行けば竹ヘラは用意できるので、納品準備はポーチ用の竹炭の切り揃えが主な作業となります。
夕方、納入品の準備が終わり、ふと思ったことは、竹のカトラリー作りは自宅で身の回りの材料を使って自家利用のものを作るところから始まったもの。今の「木遊びに出掛けて電動工具を使って簡単に作るカトラリー作り」はどうもズレたところに来てしまったような気がします。
自宅作業部屋の作業台の上に鉈と鉋、それに菜箸を作る治具を並べ、久しぶりに孟宗竹の菜箸を作ります。こっちの方が性に合っているように思います
(テーパー状の溝が掘ってある治具に孟宗竹の短冊を差し込み、あとは鉋を使って菜箸を削り出す。)
篠竹カゴ作りの一日
朝からしとしと雨。予定していた城山農場の農作業は断念し、数日前に編み始めて途中で終わっている篠竹カゴ作りを進めることにしました。
前回はカゴ側面を螺旋状に編んでいく「横回し」の巻き方を、右巻きすべきところを左巻きに巻き始めてしまい、思うように巻けず、横回しを全部解いたところで終わっています。さて今日はどうするか、考えたことは、横回しは、右巻きと左巻きは全くの対称なので、出来上がりは巻きの向きが違うだけで機能的には全く同じ。左巻きの場合は、通常右手でやっていることを左手で、左手でやっていることを右手でやれば良いだけの筈です。しかも手で覚えている作業なので思考回路は関与しておらず、何処か体の中の左右を切り替えるスイッチを一つ押すだけで出来るはず。ということで、もう一度左巻きで編み始め、そのスイッチを探しながら巻いていこうと考え巻き始めました。
しかし、気付いた時には、どういう訳か右巻きで編んでいました。
作業はそのまま進め、縁巻きも終えて、久しぶりに篠竹のカゴが姿を現しました
(ipadではドラマ「サイレント」の手話の逐次解説を流して、意識はもっぱら手話学習に集中。)
横回しの向き
明日は人間ドックということも有り、今日は自宅でゆっくりと篠竹籠作りで暇つぶしします。篠竹籠を作ったのは父親の新盆の時に御近所5軒の供養の返礼品に作った2ヵ月前が最後。久しぶりの篠竹細工に初めのうちはまごつきも有りましたが、徐々に手が作業を思い出し47本のヒネを使った底編みが終わりました。次は細長いヒネを横に巻いて行く横回しの工程で、横回しのヒネの先頭部分を底編み(16本x3方向)の最後の一本に割り当てて編み始めました。底面が出来たところでひっくり返して、底部から側面部に編みを立ち上げていこうとすると、どうも変です。いつもは右回しで巻いて行くのが左回しになっているのことに気付きました。手が覚えていると思っていましたが、それは錯覚か、それとも呆けの仕業か。
(横回しの長いヒネが左回しに編まれているのを発見。)
竹ヘラ作りの一日
種蒔きは明日に延ばすことにしました
隣り組への引き出物は篠竹カゴ
亡父の新盆を含めて我が家のお盆が間近に迫って来ました。最初の行事は8月1日の新仏の居る檀家合同の新盆法要、それまでに実家跡地に真竹で組んだ高灯籠を立てます。次が8月6日の施餓鬼会、8月12日の御棚経、それまでに暫定新居マンションに簡易な新盆用精霊棚を組み上げます。そして13日にはご近所隣り組五軒にお線香を上げに来てもらうことにしています。
その際の返礼品用に考えたのがお手製の篠竹籠。お盆から1週間後の一周忌の際の果物供物の入れ物用に平ザル一個を加えて、計6個の篠竹籠ができあがりました
カトラリーの納品依頼
昨日の午後、町田ツーリストギャラリーから、粉炭と竹炭(袋入り)、それに塩さじ/蜂蜜スプーン/バターナイフの納品依頼がありました。粉炭も竹炭もちょっと前に納品したにも関わらず、季節がら売れ行きが好調の様です。竹のカトラリー、売れ筋の竹ヘラは数日前に納品し、しばらくは大丈夫と思っていましたが、予定外の種類に対する納品依頼に、作るのは大変ですが、お客さんが待っていると思うと、さぼっている訳には行きません。
実家の生垣刈り込み作業を早めに切り上げて、お昼までには横浜木遊びに到着。電動糸鋸に陣取って数日前に竹の短冊に型紙を貼った竹のカトラリーの切り抜き作業を始めました。数日前は気乗りのしなかった竹へら以外のカトラリー作り、納品依頼のお陰でやる気が出ました
(糸鋸を使って塩さじを竹短冊から切り抜いているところ。塩さじ以外にミニフォーク、蜂蜜スプーン等を切り抜き中)
孟宗竹のカトラリー作り
町田ツーリストギャラリーで販売してもらっている竹のカトラリーは、最近は作り易い竹ヘラの納品だけとなっていますが、元はお塩の瓶に入れることのできる小さな竹のサジ「塩さじ」作りから始まりました。
今日は、キッチンカウンターが完成してひと段落中の横浜木遊びで、太い孟宗竹を持ち込んで、日頃補充出来ていない小さな竹のさじの「塩さじ」を作ることにします。
孟宗竹を節ごとにノコギリで切って、それを今度は両刃の鉈を使って短冊状に割ります。それに塩さじのの型紙を貼り付けます。カトラリー作りの難しさは大体大きさに反比例します。小さくなるほど指先で保持し難くなり、刃物での切削がやり難くなるためです。
塩さじの型紙を貼って、糸鋸での型抜き作業に入ろうとすると、どうも気が乗らず、余った短冊に他のカトラリーの型紙を貼ることにしました。塩さじは、作ることが大変な一方で、値段は他のカトラリーと同じです。この辺りが塩さじ作りの妨げになっているのでしょう。
型抜き貼りを終えても、塩さじ作りは進まず、帰りの時間までの出来たのは塩さじ0本、竹へらが2本となりました。気が乗らない塩さじは次回に持ち越しとなりました
六目編みによる四角篠竹籠作り(2) 立ち上げトライアル
昨日の紙上検討で、六目編みで四角籠を作る場合の側面の立ち上げの編み方の大体の方向が見え、今日は実際に六目編みでの四角籠の側面の立ち上げをやってみます。
四角籠用の底編みを終えた仕掛品を水に小一時間浸してから、立ち上げる四面をゆっくり直角に折って、立ち上げる部分のヒネにクセを付けます。少し立体になった四隅の一つに横回しの長いヒネを底と平行に当て、五つ目を一つ編みます。隣りの六目を解いて、横回しヒネを平行に当てると、そこに出来そうな目は五つ目で、七つ目はちょっと出来るような気がしません。隅の五つ目に続いてその隣りにも五つ目を編みました。その際、五つ目(家の形)の右側の屋根の辺を構成するヒネは向きを左側に大きく変えないと五つ目が出来ません。そのヒネを少し無理矢理に左に曲げて次の六目に横回しを平行に渡すと、そこで編めそうな形は七つ目。ここからは次に五つ目、そして七つ目で編んで行けば良いことに確信が持てました。
四角の短辺の立ち上げが終わり、最後の角はお決まりの五つ目となり、横回しは長辺に入ります。ここからは六目編みで立ち上がってい来ます。次の短辺は初めの短辺での立ち上げと同じに、隅から5、5、7、5、7目・・・5、7、5、5目(隅)と編んで立ち上げることが出来ました。
68歳にして一つ成長を感じることが出来た一日となりました
(四角短辺の立ち上げ部に現れた5、5、7、5、7、5、7、5、7、5、7、5、7、5、7、5、5目)
六目編みによる四角篠竹籠作り(1) 立ち上げ方の紙上検討
パソコンを使って底の六目編みのパターンと立ち上がった先の六目のパターンを書いて、両者の六目を構成するそれぞれのヒネの渡り方を思考しようと考え、パソコン上で描画ソフトを使って接続部検討の図面を書こうとしました。が、針金の六目と違って竹ヒゴの六目を再現するのはかなり大変で、途中で断念。手書きするしかないかと思っていたところ、六目編みの籠の模様を紙にコピーすることを思いつき、それを使って、底編みから六目を立ち上げて行くところの接続部の検討下図を作りました。
本題はこれからです。下に六目の底編み、上に立ち上がり後の六目編みのパターンを置き、その堺(立ち上がり部に当たる)の上からと下からの両者のヒネを、奥手前の網の順を守りながら接続する近傍の相手のヒネを決めて、ペンで結んで行きます。赤が交差部で奥側となるヒネ、黒は手前となるヒネを表し、この重なりの順も接続部一列の中で交互になることも接続先相手を決めるルールに加えると、解けた接続部の網目は、5つ目、7つ目、5つ目、7つ目・・・。5つ目、7つ目が交互に来る様に目を編むことで底部の六目編みを立ち上げて側面の六目編みに繋げていけることが出来そうです。
さて、残る課題は四角籠の四隅の編み方がどうなるか。正確には、四隅は六目編みの丸籠(実際は六角籠)の端部処理と同じで五つ目にすることは確信はあり、問題はその端部の五つ目の隣りから七つ目、五つ目の繰り返しが始まるか、それとも端部五つ目の次は五つ目がきて、それから七つ目、五つ目の繰り返しとなるのか。これを思考するよりは、実際にやってみる方が早そうです。
(紙上で底編みの六目パターンと立ち上げ後の六目パターンの端部の接続案はを思考。)
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