「小糸在来」大豆
実家のお隣さんから「小糸在来」大豆煎り豆塩味という煎り豆を頂きました。小糸在来は実家のある君津地方に古くからある大豆の在来種で、この大豆を使った食品の商標になっています。甘みが濃く、この地域の住人は誰でも知っているちょっと自慢の豆です。
以前千葉の大学で知的財産の講義を担当していたときに、地域興し等のために15年ほど前に制度化された地域団体商標を説明することがあり、そのときには千葉の代名詞のような「八街落花生」を事例に使っていました。それから数年が経ち、「小糸在来」もだいぶブランド化してきたように思います。今また講義資料を作るなら「小糸在来」を商標権の活用の事例にあげるだろうと、小糸在来をボリボリ食べながら思いました。
但し小糸在来は地域団体商標にはなっていません。(多分、「小糸在来」の商標出願時に地域団体商標は制度化されていなかった。)
「地域団体商標制度化の先を走る程の素晴らしい先見性ある知的財産活用の地域活動」といった内容になるような。
「ああ 面白かった」
非常勤講師を辞めることになりました。これで会社時代の生業としていた知的財産と縁が切れます。知的財産の時代を振り返れば、とんでもない窮地も経験しましたし、退社が定刻11時半という年もありました。苦といえば苦でしたが、それでも終わってみれば「ああ 面白かった」といったところでしょうか。残りの人生、さっさと次の暇つぶしを見つけようと思います。とりあえず本箱の知財関連の本を処分しようとしたところ、既に殆ど処分していました。人生先手で動いているようです
非常勤講師の準備
下期が近づいて来ました。今期も引き受けることになった非常勤講師の準備にかかります。大学から送られてきた履修要項を眺めてみると、難しそうな名前の講座が沢山載っています。いくつか受講してみたいものですが、暇つぶしには難易度が高すぎそうで、これらを受講する学生さんにはとにかく頑張って貰いたいものです。一方、私も今週から「炭焼き研究」と「竹細工講座」が始まります。私はこちらを頑張ります
エンツァイ? (空芯菜)
JUGEMテーマ:農作業・家庭菜園
今年の10大プロジェクトの一つの「年間を通しての葉物野菜の常時収穫」、6月半ばまで来て未だ葉物野菜の購入はゼロを続けています。しかし、このプロジェクトはこれからが大変な季節を迎えます。7月8月は、暑さのため葉物野菜の播種は困難なので、6月に播種する葉物野菜は9月まで収穫できる大任を持ってもらわないといけません。期待を込めて種まきした野菜は「エンツァイ」。これ、空芯菜のことです。中華料理だけでなく色々な料理で楽しめる野菜です。漢字と野菜の特長がこれほどぴったりした野菜は無いのではないでしょうか。それが「エンツァイ」となると記号のようで空芯菜のイメージがわきません。個人の方が商標権を取得し、日本では野菜の名前としてその人しか使えなくなってしまいました。なんとも悲しい知的財産制度です
非常勤講師反省会の帰り
大学院の授業1コマを7人の先生で分担するユニークな講義の反省会が日本橋でありました。食べて飲んで少し反省して、今年も講義を受け持つことになりました。帰りは20年以上通った小田急線の満員電車に遭遇。その圧迫感に耐えられるかどうか一瞬不安になりましたが、乗ってしまえば揺れに身をまかせるだけです。会社員時代、この揺れの中で常に仕事について考えていたことを思い出しました。今日は考えることが特にありません。これ「無」でしょうか。
魔法瓶「サーモス」
日々いつもお湯を飲むことにしようということになり、我が家に初めて魔法瓶が届きました。THERMOS(サーモス)という会社のものです。包装箱には目立つように「産業財産権出願済」と書かれています。この言葉、15年くらい前に特許庁が管理する特許権、商標権、実用新案権、意匠権の総称として名付けられたもので、知財関係者以外でこの言葉を知っている人は稀でしょう。私も日常の中でこの言葉に出くわしたのはこの箱の表記が初めてです。この会社が、知財オタクの匂いがするこの言葉を、企業の顔とも言える包装箱に何故記しているのか、実際のことは分かりませんが、一つ思い当たることがあります。
商標権は、特定の会社の製品を超えて一般的に使われるようになると「普通名称化」したとみなされ、商標権の効力が無くなるというルールがあります。「エスカレーター」「ナイロン」などがその例としてよく知られていますが、「THERMOS(サーモス)」も普通名称化してしまった歴史があります。競合会社が「THERMOS」という名前を付けて商品を販売しても商標権で阻止できなかった困った経験をした会社です。そんな歴史が知財へのこだわりがある会社に結びついたのかなと思いました。
ところで、確か「魔法瓶」も初めどこかの会社の商標だったものが一般名称化してしまった事例だったようにおもいます。
この魔法瓶、保温効果は抜群で、さすがサーモスです
懐かしい電車通勤
非常勤講師の通勤では、どうせ暇なので鈍行に乗れば良いのですが、長年の勤め時の習慣か混んでる快速に乗ってしまいます。しかし勤め人時代は下車しそうな人を嗅ぎつけてその人の前の吊革を選ぶことが出来たのに、今では全く嗅ぎわけることができません。退化しました
非常勤講師の季節
木枯らしが吹き始める頃に毎年非常勤講師という非日常的な生活があります。ふだん着ない服を着て、普段乗ることがない満員電車に乗って、普段出掛けない大学キャンパスを歩き、普段話すことの無い知的財産について話します。鍬でも持っていれば落ち着くとは思うのですが、そうもいきませんね
今年の知的財産の話題ベスト3
今年の10大プロジェクトの一つの「大学非常勤講師の講義品質向上」に向けて地味ながら日頃コツコツと知財の話題を収集して来ました。その中で私の今年の知的財産に関する話題トップ3は、
1位: AI(人工知能)による絵画、小説の創作に対する著作権者の議論の活発化
2位: 東大論文捏造疑惑
3位: TTPによる著作権侵害の非親告罪化等、知的財産関連法の改正着手
いずれも昨年のオリンピックエンブレム問題やSTAP細胞捏造問題に比べるとワイドショーには取り上げられない地味〜な感じです。地味なことは仕方ありませんが鮮度はあるので「これらを題材にした講義は多分昨年よりは良くなっている」と勝手に推定し、このプロジェクトは◯評価としたいと思います
( 講義導入部の検討)
真田丸そば
蕎麦を食べながらテーブルに置かれている特別メニュー(写真の上部の橙色のシート)を見ると「真田丸そば」という特製メニューが紹介されており、メニュー紹介の文末に「「真田丸」は(株)デルトラウムの登録商標です。」とあります。非常勤講師としての好奇心で早速調べると、そのお蕎麦屋さんを経営している会社が(株)デルトラウムで、2007年に商標出願して、「真田丸」と銘打った蕎麦を提供できる独占的な商標権を獲得していました。NHKがドラマ化を検討するずーと前から「真田丸」という標章に着目し、知的財産制度に精通している上田市のこの企業に驚きです。
一方で個人的には「真田丸」は大阪城との関わりが強すぎる言葉で、折角の地元名物の真田そばが大阪弁臭くなるような気がします。美味しい胡桃せいろをいただいておきながら、あくまでも個人的な感覚です
(美味しくいただいた胡桃せいろ)
大学非常勤講師レビュー会の帰り
帰りは八重洲側から東京駅を横断して丸の内までほろ酔い気分で歩いたのですが、会社にいた時にはこの丸の内は苦手なところでした。丸の内に来るときは大半は競合との敵対的交渉ごとで気が重かったことと「そもそも住んでる世界が違う」という感覚があったように思います。会社のある赤坂に戻るとほっとしたことも覚えています。
最近はそんな感覚は無くなりました。丸の内でも里山でも、革靴でも長靴でも楽しめます。
レビュー会では来季も講師を続けることが決まりました
八街産落花生
「八街産落花生」は地域ブランドと呼ばれる地域団体商標の先駆けの1つで、講義の中で商標の役割を説明する時に事例として使ったことがあります。本物を初めてみました。しかし「八街産落花生」の標章の使い方がどうも地味ですね
レポート採点の一日
毎年その年の話題になって誰でも知っていることからレポートの課題を作ることにしています。今年も悩んだ末にTTPにも関わりのある課題を設定したのですが、回答しにくい内容になってしまったのではと不安もありましたが、学生のレポートの考察の深さに安堵しました。
大学からは電子書面でレポートは送られてきますが、年寄りはパソコンで読むのが大の苦手で、紙でないと読めません。町田の自宅に戻ってプリントしたものを実家に持ち込んで作業しました。実家のデジタル環境が低いと嘆いた訳ですが、電子文書が読めないのは私なので、「自分自身のデジタル対応の低さを反省すべき」と反省です
アンパンマン
父親が行く薬局は、アンパンマンのビデオを流しており、壁にはたくさんの手書きのアンパンマンファミリーが貼ってあります。
ビデオについては業務契約したものを上映しているかもしれません。が、手書きのアンパンマンは許諾を得て複製したとはとても思えませんので、著作権を厳密に適応すると複製権、同一性保持権に問題があるということになるでしょう。が、このことを問題視するのはごく一部の弁護士弁理士でけです。私が気になるのは、同じような手書きアンパンマンが中国や韓国の薬局でが貼ってあれば、日本の一部のマスコミは「パクリ」と言って非難することです
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